インドのGDPの25%を稼ぎ出すグジャラート州

インド・グジャラート州

最近存在感と注目を集めるインド

最近存在感と注目を集めるインド。でも多くの日本人にとってインドは遠くて未知の国だと思います。私は日本の大学を卒業して、アメリカへ留学するつもりがひょんなことから、インド政府の奨学金をもらってインドへ留学することになりました。インドの経済開放(1991年)より前の時でした。たどり着いたのはグジャラート州バローダという地方都市。


グジャラート州は、世界的な金持ちの財閥を輩出する富裕な州に発展

それから30年以上がたち、グジャラート州はインドのGDPの25%を稼ぎ出し、世界的な金持ちの財閥を輩出する富裕な州に発展しています。モディ首相の出身地であるため、積極的に外資の投資を呼び込んでいるわけですが、もともとグジャラート州は商人の土地です。カースト制度で商人階級が固定されていますから、商業は彼らシュードラカーストのモノポリーでした。

 

地図を見れば、アラビア海に大きく突き出したグジャラートは長い海岸線を持ち、古代中世からグジャラートの商人たちは遠くアラビアやヨーロッパにまで航海して、貿易を行っていました。コンスタンティノープルのコインにグジャラート語の文字が書かれていたことが、旺盛なグジャラート商人の商魂を感じます。当時の交易品は、ダイヤモンド・真珠・シルク・スパイス・インディゴなど、ポルトガル人はインドのこれらの交易品に垂涎のまなざしでした。ムガール朝の時代には、グジャラート商人は治世者から税金を集める仕事を任され富を蓄えていきました。英国植民地時代には、良質な綿花で繊維業が隆盛し、アーメダバードは東洋のマンチェスターと呼ばれるまでになりました。

大きな投資の土壌が整い、富裕層が多く、魅力に溢れるアーメダバード

グジャラートの人々は古えから交易のために世界のあちこちへ乗り出していきました。今日印僑と呼ばれるディアスポラは多くがグジャラート出身者です。神戸には、100年以上前、日本が開国して開かれたボンベイ航路を使ってやってきたシルクロードの商人の末裔たちが北野あたりに大勢住んでいます。

 

インド市場へ進出を考える場合、どこへ進出しようか考えるとき、グジャラート州都アーメダバードは大きな投資の土壌が整い、富裕層が多く、魅力のある選択しだと思います。

髙橋 美都子

インド政府奨学生としてインド留学をはじめ海外4か国に12年在住した経験と多くの人脈を海外に持ち、米系企業では約20年マーケティングを専門に働きました。現在は起業した会社でインド市場進出支援や人材紹介をする傍ら、グジャラート工科大学で博士号に挑戦中。


Haa Baht

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