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ミャンマー人はなぜ日本で働きたいのでしょうか? (1)

筑波大学大学院に留学したミャンマー人の日本滞在体験記 ミャンマーから海外に行って働く「移民労働者」が多くいます。昔はシンガポール、マレーシア、タイに行って働く人が多く、ミャンマーに戻る人もいるし、ミャンマーに戻らずにずっと働いている国に住んでいる人もいるし、次に働く国を変えて働き続ける人もいます。 日本での就職を希望するミャンマー人に対して実施される就職活動面接で、『なぜ他の国ではなくて日本で働きたいですか』とよく質問されます。ミャンマー人の多くは、「日本は技術力が高い国なので、その技術力を学びたい」と答えました。 今回は、女性のミャンマー人実習生が日本で働きたいと思う理由を紹介します。 目次 1. ミャンマー人の海外就職状況 2.ミャンマーの女性が日本で働きたい理由 3.まとめ ミャンマー人の海外就職状況 20年ほど前、私が高校生の頃はミャンマーから海外に行って働く人は多くありませんでした。例えば土木工学者とか建築業者だったらシンガポールで働けるのは知っていましたが、それ以外の国の状況はわかりませんでした。私が日本語の勉強を始めた時も、日本の大学に留学する以外に日本へ行く方法を知りませんでした。 15年前、私が大学を卒業したころは、海外で仕事をするためには事前に約1年間、語学を学んだり、仕事に関連するトレーニングを受けなければなりませんでした。知り合いの一人はシンガポール、一人は韓国、もう一人はマレーシアで働くために、語学の習得やトレーニングに励んでいました。その頃のミャンマー人たちは、日本で実習生として働ける制度がある事を知らなかったと思います。私も日本の大学で勉強していた2012年、高校生からの友達が埼玉県にあるインスタントラーメン工場で実習生として働いているのを知りました。その時初めてミャンマー人が実習生として日本で働けることを知りました。2015年ぐらいまでは、ミャンマーの日本語学校で学び、日本に来て再び日本語学校で学んだあとに日本で大学や専門学校に進学する人達はいましたが、日本で働けることはミャンマーではあまり知られていませんでした。そのような情報は口コミで広がることが多いのですが、そのころ日本で仕事をたことのあるミャンマー人はほとんどいなかったので、日本の状況はわかりませんでした。               ミャンマーの南側はタイとの国境に近いので、その辺りからはタイに行って働く人が以前は多くいました。送り出し機関を通していった人もいるし、親族に呼ばれて行った人もいます。 2.ミャンマーの女性が日本で働きたい理由            私の知り合いはシンガポールで働いた後、日本で実習生として働きました。彼女は日本が他の国より安全な国だし、給料も他の国より高いのでシンガポールから戻ってから日本に行くために日本語を勉強しトレーニングを受けました。シンガポールに行った時は日本に行ける事をまだ知らなかったそうです。               マレーシアの電気製品工場で働いていた友達も2017年に日本に来ました。彼女は、今、特定技能としてレストランで働いています。日本はマレーシアよりお金を稼げるし、経験を積めるし、女性にとって、日本はとても安全な場所だといいました。               もう一人の女性は、マレーシアは女性にとって安全な国ではないし、シンガポールとタイの仕事はホームヘルパーの仕事(家事や育児の手伝い)が多いので働きたくないといいました。マレーシアではミャンマー人が殺されたり、タイではミャンマー人女性が強姦されたりと言うニュースをたまに聞いて、怖かったそうです。日本では友達も働いているので日本を選んだそうです。 3.まとめ            現在でもタイとマレーシアで働いているミャンマー人は日本で働くミャンマー人よりもずっと多いと思います。やってはいけないことですが、地続きなので国境線を超えて不法入国して働く人もいるようです。また、女性に関して言えば、日本で実習生として働く女性は、日本が他の国より安全で清潔であり、給料も高いので海外の働き先として日本を選ぶのだと思います。  

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ニュース:日本政府が入国制限緩和策の適用を開始

筑波大学大学院に留学したミャンマー人の日本滞在体験記       新型コロナウイルス感染拡大の防止策として、日本政府は海外からの入国を原則停止にし、一部の国からのビジネス目的の来日・滞在については制限を設けていました。これに伴い入国許可に当たるビザの発給も停止していました。11月8日より制限緩和策の適用を開始し、技能実習生や留学生の入国も条件付きで認められることになりました。 ミャンマーで日本の在留資格認定証明書を持って待機していた人は多数おり、このニュースをずっと待っていました。在留資格認定証明書があっても日本大使館から滞在許可のビザが下りなければ、日本に行くことができないからです。日本への入国ビザ申請ができることになったというニュースはミャンマーにある「日本世界」にとってはホットニュースでした。ミャンマーでは、日本に関連のある仕事をしているミャンマー人達を総称して「日本世界」と呼んでいます。 このニュース対するミャンマー人の反応を紹介します。 目次 1.  ニュース:日本政府が入国制限緩和策の適用を開始 2.日本への入国制限緩和策の適用の発表 3.日本企業の対応について 4.まとめ ニュース:日本政府が入国制限緩和策の適用を開始 制限緩和策の適用を開始し、技能実習生や留学生の入国も条件付きで認められることになりました。 在留資格認定証明書をもち日本への入国申請を待っているミャンマー人たちは、ミャンマーのコロナウイルス感染状況には興味がありませんでしたが、日本の感染状況に興味を持っていました。「日本のコロナウイルス新規感染者数が少なくなった、よかったと言っている」というのを聞きました。日本にいる知り合いのミャンマー人たちに日本の入国事情に関してずっと訊ねていたそうです。ミャンマーでは仕事がなく無職なので早く日本に行きたい、日本政府が入国できるという発表をしても、ミャンマーにある日本大使館が機能しなければ入国ビザが発給されず日本に入国できないらしいなど、いろいろな不安があったそうです。 日本への入国制限緩和策の適用の発表 ミャンマーで日本への渡航を待っている人たちは留学生、技能実習生たちが多いです。ミャンマーの「日本世界」の皆が期待している入国制限緩和策のニュースが発表されて嬉しかった。でも、受け入れ企業の業種や大学を管轄する各省庁による事前の審査を受ける必要があり、その審査にはどのぐらい時間かかるかも分からず、ミャンマーにある日本大使館からはビザを申請できる日程の発表もまだないことから、日本政府があえて入国手続きを煩雑にしたという声も聞こえました。 2020年以降に日本の在留資格認定証明書をもらった人たちは、今渡航できなくてもいつか日本に行けるという気持ちでいました。たとえ今ミャンマーで就職しても、日本に行くからと言ってすぐには仕事をやめにくいので仕事につかず、2年たった今も無職の人がいるそうです。 日本企業の対応について       11月5日の日本政府の入国制限緩和策発表後に、すでに日本企業への就職が決まっていた人たちにその企業から採用取り消しの連絡がきた事例がたくさんあります。ミャンマーの人たちは渡航を2年間も待っていたのに日本企業に採用を取り消されたので困っているそうです。泣いた人も、自殺したいと言った人もいました。日本企業はもっと早めに採用を取り消すことを知らせず、なぜ入国制限緩和策の発表後に知らせたのかという苦情もあったそうです。自分の夢や期待を打ち砕かれたと言う声も聞きました。               ミャンマーの送り出し機関は、一人の労働者を送り出すために、いくつかの必要な提出書類をそろえて手続きをしますが、採用を取り消されると改めて労働省に採用取り消しの理由を説明しなければなりません。もっと早くに採用取り消しの状況が分かったら、他の日本の企業に紹介するように頑張れたのに、と言っていました。 まとめ 日本政府の入国制限緩和策発表は送り出し機関も含めたミャンマーの「日本世界」に、良くも悪くも色々な影響を与えています。 また、日本の企業は簡単に採用を取り消しますが、ミャンマーでは本当に困っている人が多いです。採用の取り消し情報は決まった時点ですぐにミャンマー側に伝えるように配慮してもらえると、次を探す機会ができるので職を失わずにすむし、ミャンマーから来日する予定の労働者も安心して日本で働く準備ができると思います。